③顎関節症治療体験記(オステオパシー治療院に行く)

顎関節症は難治の病であり、大学病院でも実質お手上げなんだな・・という諦めの気持ちを抱いて数年経った。
腰痛を治す、それもちょっと触っただけでピタッと治すというなんとも摩訶不思議な治療院があるという話を聞いた。
聞いた・・・というか、その事実を目の当たりにした。
自分の同僚で急な腰痛に襲われ、まともに歩けず、数日の休職後、杖をついてヨロヨロ出社していた人がいた。
ある朝その前日とは全く別人のようにスタスタ歩いているを見かけたので、捕まえて話を聞いてみると、治ったという。
そして、なんとも不思議な治療だったということを興奮して話してくれた。
まず、カウンセリング。その後横になってください。といわれ横になる。
で、治療しますねーという声とともに、治療が始まる。
その治療というのが、指圧のように押すでもなく、カイロのようにバキバキさせるでもなく、『指でなでるだけ』。
ソフトな整体とかそんなレベルではなく本当にさするというか指であちこち触れるだけらしい。
で、終わりましたよー。起き上がってください。といわれベッドから降りてみると、既に痛みはなく普通に歩けるように なっていたとのこと。もう不思議で不思議でしょうがないけど、治ったことを本当に喜んでいた。
そんなの暗示じゃないの?と何度も食い下がってみたが、暗示でもなんでも実際に治ったのだから 説明はつかないけどスゴイ手技があるんだ・・と認めざるを得なかった。
なんでも椎間板ヘルニアでもう手術しかないと言われていた人が藁をも掴む思いで治療を受けて 手術を逃れたらしい。
そういう話を聞くうちに、不思議ついでにもしかしたら難治の病、顎関節症も当たり前のように治してくれるかもしれない! とひらめいた。
とりあえず電話で「顎関節症で、口をあけるときカックンとなるんですけど、治療していますか?」と率直にたずねてみた。
治療するということだったので、行くことにした。あんな酷い状態を治したのだから顎関節症も同じように瞬時で治せるに 違いないと期待値は最高潮に達していた。
で、行ってみたところ、耳にしていたそのまんまの治療だった。
大げさでもなんでもなく、その治療は横になってあちこち触れるだけ。(もちろん素人目には・・・ですが)
で、終わりましたよーという声とともに起き上がって開口してみると・・・・ 『カッッックン』
あれ?治ってないじゃん。
全く期待した変化は感じなかったのでそれを伝えると、なんやかんや言ってうやむやに。
『あなた最初に会ったときこんな姿勢だったのが今はこんな風に良い姿勢ですよ。』とか。
『え、え、でも姿勢も含めて、なんにも変化を感じないんですけど。。。
何がちがうんですか??顎関節には何も変化ないですし。』
と食い下がったら
『えぇ?どうして分かんないですかねー。』
ソフトな対応ではあるが、明らかに呆れ口調。どうも会話自体ががかみ合わない。
なんとか『良くなりました』という一言を引き出そうとしているが、こっちとしては 『yes』というつもりはさらさら無い。

自覚することが出来ない程度に体内の何かが良い方に変わったのかも知れないけど、 結局自分は同僚のように「スゴーーーーイ!」と思わず叫びたくなるような満足な効果は露ほども感じられなかった。
ひょっとすると痛みがあるタイプの顎関節症なら痛みが消えたとか自覚的な効果が得られたのかもしれない。
しかし、自分の場合はもともと痛みはないし、このカックンが治らなきゃ治ったことにはならないんだよ!
今回1回限りの治療で治癒したと判断したのか、もうコイツは来ねーなと悟ったのか、 今後の治療予定・方針などを口にされることは無かった。

1回の治療費は他の治療院に比べると2倍程度だ。まあこれも治るなら安いって話だけど・・・
治療自体が素人目からすると『サッと触れるだけ』って感じだし、なーーんにも変化が無いと 途端に『あれは治療といえるのか?だまされたか!?』と不信感を抱いてしまうのは いたしかたないかと。。
しかし、本当に不思議な治療法だった。どうしてあれで治るのか。

自身で体験してみたが、なにがなんだか・・・益々ナゾは深まるばかりである。
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